<レポート>新しい季節の伝統をつくる第6回目
当店の催し《寄り合い》の一つ【新しい季節の伝統をつくる】の第6回目(8月22日開催)をレポートします。
(最初は、毎回同じ始まりですので、おなじみの方は、飛ばしましょう)
当店の催しで「寄り合い」というジャンルは、ゆるゆるっと、おやつタイムのおしゃべり感覚で開催しています。が、能勢町にまつわることを、濃く、深く、真面目に考えています。
参加者は、店の規模に合う人数まで募集しています。参加ご希望の方は、お問い合わせください。
以下、そもそもどんな催しか&
第1回目~5回目については、
こちら⇩をタップ!
(はい、ここからは飛ばさないで!)
今回の参加者は、
・能勢在住の若手農家 水口農園の中井真理子さん
・能勢町地域おこし協力隊の高江直哉さん
・能勢町地域おこし協力隊の江藤幸乃さん(途中退出)
そして、
・昨年、学生時に能勢の農村文化を研究されていた現在は社会人の坂之下蒼人さん
今回、話し合うのは、
今のままor形を変えたら受け継ぐことが可能な【推し行事】について。
参考にしたいのは、
坂之下さんが参加していた第二回目↓↓↓
と言いつつ、本題に入る前の話も興味深いこの寄り合いです。
高江さんが、岐阜県の栗農家や松茸再生名人(?)を訪ねた話で盛り上がりました。
栗の生理落果を抑える話。
松茸が生える環境を整えて、再び儲けられる(?)かもしれない話。
店主は、子どものころ、家の松茸山(ある山の一角)で松茸を抱えるほど採っていたので、儲け話として真剣に聴きましたね。
山の木の話もしました。
能勢では、「木の駅」なるものがあるのですが、山の木の質が悪くて、良い値で売れないとか?だから、山の木を切るモチベーションがあがらないようなのです。キャンプ等の薪としては売れるのかもしれないけれど、どうしたら良いだろうか、と。コロナ禍で、ウッドショックとなり、国産の木が売れているし、キャンプ、焚き火ブームで、薪も売れていると言いますからね。
生長して切り時の年数が経っているスギやヒノキ、どないかならないでしょうか。
そこからですが、
「道つくり」があるなら、
「山つくり」があっても良いのでは?
という話にもなりました。
能勢で、9月23日といえば、
「道つくり」という行事です。
各地区、一家に一人(?)が参加して、自分たちが使う道の草を刈ったり、溝などを清掃したりします。
で、山つくりです。
薪ストーブを持つ人たちは薪が欲しいと言ってますし、山仕事をしている人が長谷にいるとかいないとか、そんな噂も聞いています。これは、どうにかなるのではないでしょうか。
それでは、やっとこさ、本題です。
それぞれの推し行事を話ていきました。
受け継がれると良いと思う行事についてです。
今後、その行事をなんとかして推していかねばなりませぬ。
そんな行事とは?
それぞれの推し行事
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<坂之下さんは>
道つくり
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(理由)
学生時代に能勢の行事を調べ、
アンケートを取った経験から、
以下のことが言えるとのこと。
・参加へ意欲的な人がいる。
・町の貢献につながる行事として捉えている人もいる。
・集団で出来る良さがある。
⇨みんなの意見
主に若い人にとっては「貢献」が優先上位になってきている世ではあるものの、高齢化により高齢者がさらに多くなると力のいる作業が難しくなることも出てくるかもしれない。今後どうしていくかは、どの地区でも課題になるのでは。
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<高江さんは>
亥の子
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(理由)
・子どもが自分たちでおこなう行事であることが大事。
・子どものころの記憶が町への愛着を育むから。
⇨みんなの意見
子どもがいなくて亥の子を止めている地区もあると聞いている。天王は、親が天王出身の子なら参加することで維持しているとのこと。又、亥の子の獅子について、本来は、「さんだわら」の蓋を大人が作り、そこへ菊等をあしらって作り上げるが、その蓋を作れない大人がほとんど。作っている人と作りたい人をつなげ、本来のかたちが継続されたら良いと思う。
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<江藤さんは>
雨乞い
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(理由)
・雨乞いをいまもやっているところは他にないのでは?
・現代版があっても良いではないか。
・自然について見直せる機会になるのかも。
⇨みんなの意見
かつては三草山等でおこなわれていた雨乞い。いま、唯一おこなわれいてるのは田尻地区。といっても、山へ登り、皆でお酒を味わうというものとか?とにかく何かと集まって呑みたいという心理かもしれません。集まることで、結束が生まれるということなのでしょう。それならば、最近は、雨が降らないで、本当に困ることがあるので、集まって、愚痴を言い合って聞き合ってストレスを発散するときがあってもよいはず。
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<中井さん>
獅子舞
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(理由)
山辺で無形文化財になっているので残っていくとは思われるが、変えようがない、アレンジが効かず、「獅子舞」だけでみると、身近ではない。身近な行事として残していけたらよいから。五穀豊穣等の願いの部分だけは引き継いでいき、誰もが楽しめるようにしてはどうか。
⇨みんなの意見
舞いそのものは、時代に左右されることはないのだから、それ以外で受け継がれていくようにしてはどうだろうか。「スーパー歌舞伎」のように「スーパー」を付けることで、「スーパー獅子舞」として、年代によってのアレンジを楽しみ、新たな見せ方をしてはどうか。「獅子舞」もあるが「スーパー獅子舞」もある、とする。それにより、ベースとなる「獅子舞」は生き残っていけるのでは。
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<店主 福田>
お講
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(理由)
・集まるのは、多くが男性。いつでも気軽におしゃべりできる女性とは違うので、こういう機会は必要なこと。
・以前より不安が多くなった世の中だから、神頼みではないけれど、話すことで少しでも解消されることがあれば良いのでは。
・参加する間口を広げる、あるいは、新たな集まりを作ることも良いのでは。
又、
天道花は、長谷の一軒だけが掲げていることから、絶えさせてはいけないのではないか。
大事なことは、何でもそうだけど、
飾ることに重きをおかず、願いや想い。
大事なことは何かを考えていくことが必要では。
だから、天道花に使う赤花と呼ばれる赤いツツジの花が気候変動の影響を受け季節的に無理になっているとのことだが、無理のないそのときにある花、草を結ぶことでOKとしたら良いのでは。
以上、店主は言葉多めですが、
推し行事についてでした。
これらを元に、
今後は、受け継ぐための実践へ。
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その後、まとめとして、坂之下さんから一言いただきました。
坂之下さんがアンケートを数地区で取ったことからわかったことは、
・町の人と交流したい
・伝統を受け継ぎたい
・参加意欲がある
もあるが、
その反対として、
・町の人と交流したくない
・伝統を受けつがなくてもいい
・参加意欲がない
がある。
でも、100%が皆同じではないはずであり、
参加したい人たちだけでも受け継いでいくことで良いのではないか。
能勢には、
自然がある、
山がある、
農業がある。
やはり、これは大切にしてはどうだろうか。
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高江さんが某氏から聞いてことも大切だなと思いました。
かつては、助け合いが田舎でできていた。
というのも、葬式は、隣近所がおこなうものだった。それが、葬儀屋ができ、お金が解決するようになり、関係が希薄になっていった。都会的になっていった。
でも、これからは、人口が少なくなっていく。
再び助け合いが必要。
移住をする人も、
今住んでいる人も、
都会的感覚の人は、
もしかしたら、
肌が合わないと思ってしまうかもしれない。
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6回目は、
見聞きした、経験したことに加え、
調査された内容が加わったから、
様々な目で、話し合うことの重要性を大いに実感しました。
6回してきた結果なのかもしれませんね。
次は、9月26日(月)10時30分~です。
当店は臨時休業しておりますが、この寄り合いはいたします。
テーマは、受け継ぎたい自然、景色、景観
そのあたりです。
参加したい方は、ご一報ください。
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